『上演記録・第2期』

1975〜1989

十月は黄昏の国

上演日(上演場所)=1975年6月12日(読売ホール)、6月13日(郵便貯金ホール)他

作・演出=東由多加 作曲=加川良、小椋佳 振付=一宮はじめ 装置=土屋修信 照明=森国明 衣装=五橋京 舞台監督=高野良和 制作=梶容子、久生実子、植村良之介、東京キッドブラザース 演奏=T・K・B 写真=沢渡朔 デザイン=浅葉克己

キャスト

加川良(カメラマン)、坪田直子(恋人)、吉行晋作(アル中の男)、金沢栄東(フォーク歌手)、柴田恭兵(黒人になった男)、徳川龍峰(若者)、国谷扶美子(若者)、上原尚也(若者)、菅野晃雄(若者)、ジョアンナ(若者)

ソング(作詞 作曲)

「メインテーマ~16歳の夏」(― 小椋佳)

「十月は黄昏の国」(小椋佳 小椋佳)

「グッド・モーニング」(加川良 加川良)

「食卓の風景」(森忠明 加川良)

「ホタルのうた」(加川良 加川良)

「縦縞のシャツを着て」(小椋佳 小椋佳)

「人に生まれて」(森忠明 加川良)

「風の別れ」(杉田一郎 加川良)

「海を背負えば」(小椋佳 小椋佳)

「海峡を渡る蝶」(金沢栄東 金沢栄東)※

「眠れない夜のために」(加川良 加川良)

「それでも夕焼け」(小椋佳 小椋佳)

 

 レコードに収録の「失われた夏」(東由多加 加川良)は舞台未使用。「食卓の風景」は、「人生を戦えって言うのかい」と同曲。

※印の正式タイトルは不明。

カメラマンは、ある雑誌社から、青春をテーマにした5枚の組写真を依頼される。彼は、フォーク歌手や現代の若者たちをスタジオに集めて、その写真を撮ろうとする。彼は、恋人をスタジオに呼んでいる。彼自身のたそがれていく青春の一コマも、彼女を通して撮りたかったのだ。カメラマンは、1950年代の「理由なき反抗」や、1960年代の「フラワー・チルドレン」、そして、現代の若者たちをスタジオの中で即興的に演じてもらいながら、青春を追っていく。彼は、夏のようにはげしい若さから遠ざかっていく自分の、「秋のとまどい」を強く感じている。恋人は、自分の生活を省みないで、過ぎ去ったときへの追憶(自殺した少女のこと)にのめり込んでいくカメラマンに絶望する。そして、彼は、写真に撮られようとする青春からも、復讐されようとして‥‥。昇る太陽よりも夕陽が美しく見えるこの時代の光と影の中で、だれが立ちすくもうとしているのか。(「MUSICAL No.8」より転載)





ピーターソンの鳥 (映画)

上映日 1976年1月

上映場所 ABCホール、共立講堂ほか

スタッフ

企画=葛井欣士郎 制作=梶容子、久生実子 原作=皆川博子 脚本・監督=東由多加 撮影=井出情児 作曲=井上尭之、大野克夫、大野真澄 編曲=乾裕樹 作詞=岡本おさみ 録音=櫂の会 編集=太田六敏 助監督=高野良和、上村良之、川野真 編集協力=磯野好司 タイトル=酒井治 制作進行=川田和子、南条隆、菅野晃雄 照明=加藤四郎 美術=二川昭子 記録=薄井正 スチール=高橋秀生、福木昭夫 宣伝美術=P・C・C

キャスト

秋田明大(タカマサ)、坪田直子(ジュン)、吉行晋作(ウェスタン)、国谷扶美子(ケンタッキー)、二見忠男(振付師)、柴田恭兵(ヒロシ)、宇田川泰功(テツ)、小鷹実(ヨシミ)、今関美幸(ユキ)、高橋信幸(ノブ)、伊東佳伊子(ケイコ)、小林勇記(レコード店主)、鰐淵晴子、山口小夜子、落合恵子、大能信幸、長谷川きよし、大野真澄、悠木千帆、前田吟、コスモス・ファクトリー

ソング(作詞 作曲)

「黄昏だけなら生きてもいい」(阿久悠 大野克夫)

「命あるものは樹から落ちた」(岡本おさみ 岩沢弓矢)

「ジュン」(岡本おさみ 井上尭之)

「草の部屋」(坪田直子 坪田直子)

「黒ずんだ象」(岡本おさみ 大野真澄)

「冬の鳥」(坪田直子 下田逸郎)

「ハイウェイの少年」(岡本おさみ 井上尭之)

「ガラスのメビウス」(坪田直子 坪田直子)

「太陽の鉛筆」(岡本おさみ 井上尭之)

「ほし」(岡本おさみ 岩沢弓矢)

「砂の唄」(秋田明大 加藤登紀子)

「あほう鳥」(岡本おさみ 加藤登紀子)

※曲順はレコードより。実際の本編使用順は不明。なお「砂の唄」「あほう鳥」は同時期に発売されたシングル盤で、歌と語りは秋田明大

東京六本木のレコードショップで突然レコードジャックがおきる。かたっぱしからレコードを抜き取っていく数人の若い男女。その騒ぎの中でタカマサは一人の少女ジュンと知りあう。レコードジャックの少年達が黒いマシーンをきらめかせて暗闇に消えていったあの夜から、すでに二人の内には何かが始まっていたのだ。それが愛だと気づく、ずっと以前から・・・・。

 埋立地におびただしい数のモーターバイク。その中にいるテツ、そして少年達。トマトゲーム。冬はもうすぐそこだ。コンクリートの壁に向かって、どれだけすれすれにストップするかを競う危険なゲーム。失敗すれば、押しつぶされたトマトのようにグチャグチャになる。そしてあっけなく死ぬ一人の少年。オートバイのライトが一斉に少年に向けられる。光の中で血が赤く海のようにひろがってゆく。少年の死。原因はタカマサとジュンがその少年のマシーンを借りた為に起きた。他人のモーターバイクにのったためだ。テツ達はそう考える。

 雪が降りはじめる。森の中ではライダー達のロックコンサートが行われる。おそいかかる少年達。ヘアピンサーカス。改造銃を握りしめるタカマサ。そしてジュン。一瞬の内の終局。改造銃が暴発し、タカマサは死ぬ。立ち尽すジュン。泣いてはいない。これが最後の冬でもあるかのように雪空に、いっせいに舞い上る野鳥の群れ!ジュンがつぶやく。「・・・・あの鳥達は・・・・ピーターソンの何頁に?」(映画パンフレットより抜粋)  





一つの同じドア

上演日(上演場所)=1976年9月8日(名古屋市民会館)~10月28日(群馬音楽センター)

作・演出=東由多加 作曲=葉月多夢、下田逸郎、生田敬太郎、龍、北炭生 振付=一宮はじめ 編曲=石川鷹彦 音楽監督=龍 照明=新村訓平 衣装=政住清貴 演出助手=上村良之 舞台監督=松本博之 制作スタッフ=斉藤礼光、井上誠 振付指導=ニッキー パントマイム指導=あらい汎 大道具=(株)千曲舞台工芸 アート・ディレクター=水野拓史 制作=梶容子、久生実子 演奏=龍とそのグループ

キャスト

坪田直子(ユリディス)、国谷扶美子(笑子)、峰のぼる(帽子の男)、柴田恭兵(カッコー)、宇田川泰功(クール)、本田みちこ(すみれ)、北炭生(仮面の男)、磯部勉(オルフェ)、東由多加(演出家)

ソング(作詞 作曲)

「メインテーマ」(― 龍)

「ミュージカル!」(東由多加 下田逸郎)

「灰とダイアモンド」(東由多加 生田敬太郎)

「鳥を殺したのは?」(東由多加 下田逸郎)

「限りなく出会うために」(葉月多夢 葉月多夢)

「ダンス」(東由多加 生田敬太郎)

「一つの同じドア」(葉月多夢 葉月多夢)

「マネー」(東由多加 生田敬太郎)

「貧乏と辛抱」(東由多加 北炭生)

「生きていようよ」(東由多加 北炭生)

「私の中の私達」(葉月多夢 葉月多夢)

「雪が降れば」(東由多加 下田逸郎)

「人生はミュージカル」(東由多加 龍とそのグループ)

※レコード収録の「オーバーチュア」「夢なんて」(葉月多夢 葉月多夢)は舞台未使用

  あるミュージカル作品のためにオーディションが行われ、さまざまな人間たちが、会場の「一つの同じドア」からそれぞれの人生を背負って受けに来る。音痴の少女や、サラリーマン、マザー・コンプレックスの学生などが、そのオーディションを通して、音楽とは何か、人生とは何かを考え始める。燃えつきてしまった青春のなかから、必死に「愛」をとりもどそうとしている演出家は、「ミュージカルは素朴な愛のテーマを高らかに讃いあげることだ」と主張する。しかし、ふらりと現れた俳優が、演出家の苦い過去をあばき、「現実のなかで愛を見失いながら、ステージの上だけ、なぜ愛を讃えるのか」と鋭く問いかける。その男によって裏切りにみちた現代の不信の愛の現実のなかで、どのようにして愛を復権することができるかを迫られ、しだいにこのオーディションの会場は社会の縮図のようになっていく。そこへオーディションを受けに来た一人の女優が…。(「MUSICAL No.8」より転載)





黄色いリボンPARTII

上演日 1977年1月21日~2月2日

上演場所 NTVホール

作・演出=東由多加 音楽=井上堯之 振付=名倉加世子 音楽監督=梶容子 演出助手=井上誠 衣装=石橋幸子 小道具=石原敦子 制作=梶容子、政住清貴 マネージメント=久生実子 演奏=高橋博之、太田祐治、他 

キャスト

国谷扶美子、峰のぼる、柴田恭兵、伊東佳伊子、檜作圭子、飯山弘章、名和利志子、純アリス、三浦浩一、川崎良子、包山和美、川本伊興子、西尾さえ子、照井俊光、渡辺敬子、川島康子

※1973年度版の再演。ストーリー、ソングは同じ。





一つの同じドア 再演

上演日(上演場所)= 1977年3月6日(日本電子工学院)~3月22日(福井市文化会館)

作・演出=東由多加 作曲=葉月多夢、下田逸郎、生田敬太郎、龍、北炭生 振付=一宮はじめ 照明=新村訓平 音響=(株)音研 演出助手=井上誠 舞台監督=松本博之 制作スタッフ=河口仁良、内田孝敬 振付指導=ニッキー 大道具=(株)千曲舞台工芸 制作=梶容子、政住清貴、久生実子 演奏=ミュージカル4

キャスト

坪田直子(ユリディス)、国谷扶美子(笑子)、峰のぼる(帽子の男)、柴田恭兵(カッコー)、本田みちこ(すみれ)、上原尚也(ビンボー)、三浦浩一(オルフェ)、東由多加(演出家)

※ストーリー、ソングは初演版と同じ。





黄金バット復活版

上演日 1977年6月23日~7月2日

上演場所 虎ノ門ニッショウホール

作・演出=東由多加 作曲=葉月多夢、下田逸郎、他 振付=一の宮はじめ 美術=熊沢孝治 照明=JAC 衣装=MARSY 演奏=ミュージカル2 演出助手=井上しのぶ ステージマネージメント=政住清貴 スタッフ=内田孝敬、石原敦子、恩田裕子、天野光一、北村淳子、関根よう子、榎戸令子 制作=梶容子、政住清貴、十麻慧己 宣伝=久生実子 

キャスト

柴田恭兵(青年)、峰のぼる(紙芝居のおじさん)、国谷扶美子(旧友)、飯山弘章(旧友)、三浦浩一、川船圭子、金井見稚子、津々見裕子、石川裕見子、三浦正行、恩田裕子、大崎裕子

ソング(作詞 作曲)

「アメリカの夢」(東由多加 下田逸郎)

「東京ねはん」(東由多加 下田逸郎)

「花 雪 風」(東由多加 下田逸郎)

「北北西に進路をとれ」(東由多加 下田逸郎)

「Hi-Hi-Hi」(葉月多夢 葉月多夢)

「久しぶりに戻って来た街は」(葉月多夢 小林茂樹)

「午後三時過ぎの夢」(葉月多夢 鈴木能光)

「いつの間にか少女は」(葉月多夢 小林茂樹)

「花の首飾り」(なかにし礼 すぎやまこういち)

「夢のハイウェイ」(東由多加 中村ゆうじ)

「戻り道」(葉月多夢 刀川忠弘)

「雨が降る」(東由多加 鈴木能光)

「この街のことを」(葉月多夢 葉月多夢)

 冒頭30分ほどは、70年の『黄金バット』と『GOLDEN BAT』のハイライト・シーンが続くが、途中で司会者が割って入り、これがテレビの風俗懐古番組のための再現だと種明かしをする。そこで舞台は一転し、1977年の視点による新しい『黄金バット』のドラマが始まる。以後のストーリーは、ビクター編の『黄金バット』CD解説に表記。





かれが殺した驢馬

上演日 1977年10月8日~12月24日

上演場所 シアター365

制作=梶容子、政住清貴 作・演出=東由多加 音楽=吉田拓郎、葉月多夢 美術=上條喬久 演奏=ミュージカル4 振付=一の宮はじめ 衣装=MARSY 宣伝=久生実子

キャスト

柴田恭兵、国谷扶美子、峰のぼる、三浦浩一、飯山弘章、川船圭子、金井見稚子、テレサ野田、池田鴻、北村易子、長尾正美、渡辺真実、村田正樹、星美恵子、小池真智子

ソング(作詞 作曲)

「Theme-鏡の中のピエロ」(_ いしだかつのり)

「SING A SONG」(東由多加 吉田拓郎)

「素敵なのは夜」(白石ありす 吉田拓郎)

「この光を」(小椋佳 小椋佳)

「時代はなげく」(岡本おさみ 吉田拓郎)

「陽気な綱渡り」(白石ありす 吉田拓郎)

「Theme-手の森(_ いしだかつのり)

「ソファーのくぼみ」(白石ありす 吉田拓郎)

「夜に目覚めるものは」(小椋佳 小椋佳)

「もしも出来ることなら」(塚原将 吉田拓郎)

「密告」(塚原将 吉田拓郎)

「僕の想いはむなしく」(塚原将 吉田拓郎)

「指先に想いをこめて」(小椋佳 小椋佳)

 <彼>と演出家と作曲家の3人は、彼らのSHOWの成功で、しだいに有名になっていく。若い野心に燃えた男たち。だが、互いの才能を必要としながら、全くあい入れる性格と考え方で、しだいに亀裂を生じていく。そこへ女優志願の美しい少女が現れて、<彼>はその少女に恋する。演出家は、その少女を<彼>の反対(まだ未熟だという理由で)を押し切って、新しいSHOWのヒロインに抜擢する。<彼>は、リハーサル中にミスをかさねる少女を激情のあまり罵倒する。<彼>は、愛しながら少女を傷つけている自分に茫然とする。少女は作曲家に心をひかれていく。演出家に自分の苦悩を告げると、演出家は、「誰かを愛しても、愛されるとは限らない。俺がお前を愛しているように」夕日のさしこむリハーサル室で二人は抱き合う。<彼>は泣いている。ドレスリハーサルが終わって、帰り道の街角で、作曲家に少女を奪わないでくれと頼む。作曲家は微笑して、何も言わずに去ってゆく。ふりしきる雪の中に立ちすくむ<彼>の目には、小さな狂気の炎が燃えている。初日の幕が開くまえに、<彼>を愛している女から、演出家が少女を犯したことを告げられる。演出家につめよるが、子供のように舞台におしだされる。<彼>はクライマックスで愛の言葉を語りながら、少女を扼殺する。(「かれが殺した驢馬」LP解説より)




冬のシンガポール

上演日 1978年1月10日~26日、3月1日~4月29日

上演場所 シアター365

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小林茂樹、刀川忠弘、小椋佳 演奏=太田祐治とMUSICAL4 美術=上條喬久 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹、吉田光宏 衣装=加藤乃里、吉本幸子 スタイリスト=吉田雅江 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(竜也)、三浦浩一(隆之)、純アリス(しのぶ)、峰のぼる(老人)、国谷扶美子(花子)、飯山弘章(ヒロシ)、川船圭子(道代)、金井見稚子(ミチル)、小池真智子(ツバサ)、北村易子(ケイコ)、天野博也(サラリーマン)、宮崎真弓(ツッパリ)、杭谷陽子(ツッパリ)

ソング(作詞 作曲)

「二人のお店」(加治木剛 刀川忠弘)

「Long Winter」(東由多加 刀川忠弘)

「センチメンタルシティボーイ」(東由多加 太田慶文)

「時の魔法」(東由多加 深野義和)

「二月の旅人」(加治木剛 加治木剛・刀川忠弘)

「影郎」(加治木剛 加治木剛)

「White Dream」(加治木剛 刀川忠弘)

「妹よ」(東由多加 深野義和)

「お酒ください」(加治木剛 刀川忠弘)

「冬のシンガポール」(加治木剛 椎名和夫)

「僕らの四季」(藤村渉 小椋佳)

「Let's make shining summer」(東由多加 深野義和)

 ある冬の夜、町は大雪に埋もれた。降る雪の静けさに耐えかねたようにして、様々な人間が、この南洋風のバーにやってくる。アル中の中年男、暗い陰りのある青年、そして別れ話の内に沈む若い恋人たち。彼らは「シンガポール」に閉じこめられてしまった。雪は降りしきる。そして奇妙なパーティが始まった。饒舌な告白。たわいもないいさかい。酒の酔いが広がり、それぞれの客の胸にいくつかの過去の情景が浮かび上がってくる。若い恋人たちは、二人の美しい思い出を語る。だが二人は、今、愛を失いかけている。哀しくもない。何かが憎いわけでもない。怒りもなく、どこかに行きたい場所もない。ただ‥‥ この寒い冬から抜け出せたなら‥‥。結婚を前にして揺れ動く恋人たちに、突如青年が絡み始める。彼は、愛する女の姉を殺した過去がある。彼はまるで自分の失った愛を取り戻す熱情に駆られたように、二人の恋人たちが結ばれることを願う。殺気立つ男と青年。夜が次第に白み始める。そして男は一つの決着を選んだ。バスケットのゴールに、女の投げるボールがゴールしたら、二人は結婚する…(パンフレットより)





十月は黄昏の国 再演

上演日 1978年5月~7月

上演場所 シアター365

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、加川良 演奏=太田祐治とMUSICAL4 美術=上條喬久 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹、吉田光宏 衣装=加藤乃里 演出助手=星美恵子 マネージメント=久生実子

キャスト

三浦浩一(カメラマン)、純アリス(恋人)、峰のぼる(アル中の男)、飯山弘章(フォーク歌手)、国谷扶美子(若者)、金井見稚子(若者)、川船圭子(若者)、小池真智子(若者)、北村易子(若者)、大塚晶子(若者)、天野博也(若者)、東康友(若者)

※ソング、ストーリーは初演版と同じ





一つの同じドア 再演

上演日 1978年5月~7月

上演場所 シアター365

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳他 演奏=太田祐治とMUSICAL4 美術=上條喬久 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹、吉田光宏 衣装=加藤乃里 演出助手=星美恵子 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(カッコー)、坪田直子(ユリディス)、峰のぼる(帽子の男)、国谷扶美子(笑子)、三浦浩一(オルフェ)、川船圭子(すみれ)、飯山弘章(ビンボー)、金井美稚子、村田正樹、渡辺真美、有地ゆり、藤原由利子、東由多加(演出家)

ソング

初演版のソングに「LIKE A HARD DAYS NIGHT」(東由多加 深野義和)を追加。

※ストーリーは初演版と同じ





失なわれた藍の色

上演日 1978年8月15日~10月29日

上演場所 シアター365、日劇

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳 美術=上條喬久 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 衣装=加藤乃里、吉本幸子、宮城島洋子 大道具制作=千曲舞台 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(鉄兵)、純アリス(あすか)、峰のぼる(マスター)、国谷扶美子(リリイ)、三浦浩一(要助)、飯山弘章(輝彦)、川船圭子(レイコ)、金井見稚子(カナコ)、小池真智子(ジュン)、北村易子(町子)、鈴木康友(刑事)、天野博也(ダンサー)、宇田川泰功(ダンサー)、渡辺真実(踊り子1)、霧生隆子(踊り子2)、藤原由利子(踊り子3)、大塚晶子(踊り子4)

ソング(全作詞作曲=小椋佳)

「序曲藍の色」

「幻の街」

「いつかライトをあびて」

「酔いがさめれば」

「誰にでも口づけを」

「右腕の唄」

「たとえ捩れた青春でも」

「春の寒さに」

「ピンクのエンサイクロペディア」

「デュエット」

「おしたいしてます」

「20歳過ぎたら」

「駄々」

「殺人の祭り」

「次のページには」

「次の街へ」

 街角を口笛を吹きながら、どこからともなく3人の男がやってきた。彼らは、夜になると、カフェ「ライムライト」に現れて、大騒ぎを繰り返すのだった。カフェの隣はレビュー小屋である。プレイボーイという評判のこの小屋のトップダンサーは、いつも目立たない踊り子に注目する。3人の男たちも、心中彼女に恋していたのだが、ダンサーを慕いながらもそれを表現できない踊り子の気持ちを知って、むしろ「恋の手ほどき」をするのだった。しかし、平和なこの街も、ある日突然姿を変える。ダンサーにふられた踊り子が自殺したからである。3人の男たちは、夜の街をダンサーを追いかける。ついに3人の男たちは、ダンサーを刺す…(「失なわれた藍の色」パンフレットより)





十二月の夢

上演日 1978年12月21日

上演場所 日本武道館

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=深野義和 美術=上條喬久 音響=音研 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 衣装=加藤乃里、吉本幸子、宮城島洋子 写真=大野敏郎 舞台制作=清水舞台工芸 大道具制作=千曲舞台 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵、三浦浩一、純アリス、坪田直子、峰のぼる、国谷扶美子、飯山弘章、川船圭子、金井見稚子、北村易子、小池真智子、渡辺真実、東康友、大塚晶子、霧生隆子、名和利志子、藤原由利子、村松明彦、深野義和

ソング(作詞 作曲)

「オープニング」(_ 深野義和)

「哀しみは君一人のものじゃない」(深野義和 深野義和)※

「花紅」(谷村新司 谷村新司)

「あの人がスターになれば」※

「ROLLIN' DOWN」(東由多加 深野義和)

「何もない」※

「RAINBOW CITY」(深野義和 深野義和)

「待ちくたびれた私だから」※

「茶色の小瓶」※

「故郷へ帰る」(深野義和 深野義和)

「喉が焼けつくぐらい」(深野義和 深野義和)

「HAND IN HAND」(深野義和 深野義和)

「カーテンコール」(深野義和 深野義和)

「十二月の夢」(深野義和 深野義和)

「あなたはどこにいるの」(深野義和 深野義和)

「セクシィ・ナイト」※

「きよしこの夜」(讃美歌)

※印の作詞作曲者及び正式タイトルは不明

 歌手になる夢を持って上京してきたある男は、東京で恋をし、恋人を作った。そしてプロデューサーの目に留まり、今やマネージャーが付くほど、スターへの道が開かれようとしていた。そして男は夢を実現させるため、女と別れる決心をした。スターを目指す男は他にもいた。もう一人の男も強力なライバル心を持ち、男に対座する。結局、女はその男に求愛され、捨て鉢に「雪が降ったらあなたと一緒になる」と言ってしまう。一方、大勢のファンを魅了するスターに登りつめた男だったが、愛する女と結ばれなかったことに苦悩し、銃声が響き渡る。そして、12月。雪が‥‥。





サラムム

放映日 1979年2月1日

放映局 TV朝日

制作=東由多加 音楽=大野雄二 ディレクター=田中正子 技術=小菅憲一 エグゼクティブ制作=小野寺明夫、橋場正敏

キャスト

柴田恭兵、純アリス、三浦浩一、坪田直子、峰のぼる、国谷扶美子、飯山弘章、川船圭子、金井見稚子、小池真智子

ソング(作詞 作曲)

「プロローグ」(山川啓介 大野雄二)

「ワイルドハイビスカス」(山川啓介 大野雄二)

「波にまかせて」(山川啓介 大野雄二)

「マナイヤマシーナ」(山川啓介 大野雄二)

「ワークソング」(山川啓介 大野雄二)

「ハローアイランド」(山川啓介 大野雄二)

「故郷へ帰る」(深野義和 深野義和)

「雨」(有川正沙子 大野雄二)

「君だけでいい」(山川啓介 大野雄二)

「言葉のレッスン」(山川啓介 大野雄二)

他1曲

※レコードに収録されていた「南十字星」、「追憶」、「エピローグ」はテレビでは未使用

 都会の喧噪の中で過ごしてきた人々…。そんな人たちが、南太平洋のとある島に流れ着く。歓声を上げ、はしゃぐ人たち。生き方を洗われたようで、この光の中でのびのびと暮らすことこそ、本当の生き方であると自覚する。しかし、若い恋人たちは、日に日に自分たちを追いつめていた。そして、男は、哀しみや憎しみこそ大事で、自分はスラムのような都会の中でしか生きていけない、と本音をうち明けた…。

サラムム

ハメールンの笛

上演日 1979年2月7日~3月

上演場所 久保講堂他全国ツアー

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=宇崎竜童 振付=謝珠栄

キャスト

柴田恭兵(笛吹き)、三浦浩一(笛吹き)、坪田直子、純アリス、峰のぼる、国谷扶美子、飯山弘章、川船圭子、金井見稚子、小池真智子、北村易子、鈴木康友、大塚晶子、名和利志子、村松明彦

ソング(全作詞=阿木燿子 全作曲=宇崎竜童)

「序曲」

「ハメールンの笛」

「リトルギャング」

「キャリアガールブギ」

「クレイジーベイビー」

「ドリーム」

「モアモアサンシャイン」

「一人っきりのミュージカル」

「君住む街」

「哀しみの河の流れに」

「予言者のうた」

「そして誰もいなくなった」

「ハンドインハンド」

 街では、いろんな若者たちが歩いている。リトル・ギャング、キャリア・ガール…。その中で、自分をただの通行人でしかないと思っている少女もいる。自分自身をつかまえようとしても、生きる証、生きがいを見いだせない若者たち。そこへ、どこからか笛吹きがやってくる。「ぼくも、どうやって生きていけばいいか分からないでいる。だが、ぼくは、生きていくことの意味を、一つずつ生み出していきたい。人間はこんなふうに生きるんだということを街のだれかに見せてあげたいんだ」。若者たちは、笛吹きの笛の音に連れられて、満月の夜に街を出ていった。笛吹きは、やがてこの街で、一人の少女と恋に落ちる。笛吹きの生き方とは、まずは一人の人間を愛することだった‥‥。





街のメロス

上演日 1979年5月6日~7月11日

上演場所 新宿厚生年金ホール他全国ツアー

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳 装置=内田繁 舞台監督=村松弘次 音響=ヒビノ音響 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 衣装=吉田佳子 メイキャップ=吉本幸子 舞台制作=清水舞台工芸 小道具=吉田雅江 制作補=新井弘通 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(メロス)、三浦浩一(メロス)、純アリス(純)、坪田直子(キティ)、峰のぼる(倉田)、国谷扶美子(トミ)、飯山弘章(サブ)、川船圭子(娼婦)、金井見稚子(江利加)、小池真智子(キャル)、北村易子(町子)、鈴木康友(北別府)、大塚晶子(女中B)、名和利志子(女中C)、霧生隆子(女中A、暴走族1)、中嶋日登美(女中D、暴走族2)、三好正治(ジョージ)、村松明彦(安田)、住吉弘次(田淵)

ソング(作詞 作曲)

「序曲」(_ _)

「マネー」(小椋佳 小椋佳)

「約束ということ」(小椋佳 小椋佳)

「私を乗せて」(小椋佳 小椋佳)

「もうひとつのラブソング」(小椋佳 小椋佳)

「LOVE CONNECTION」(東由多加 深野義和)

「記憶」(東由多加 下田逸郎)

「野郎どもと女たち」(東由多加 深野義和)

「パウダーゲーム」(佐藤奈々子 矢野顕子)

「我らこの地にとどまらず」(牧角司 小椋佳)

「その蒼い手を」(小椋佳 小椋佳)

「遊園地」(小椋佳 小椋佳)

「メリーゴーランド」(小椋佳 小椋佳)

 ある日、大金持ちのメロスは街に出ていき、ハンバーガーショップに勤める女の子に恋をする。しかし、彼女には、婚約者がいた。メロスは、婚約者に、彼女から身を引いて街を出ていけば、二千万円を渡すと誘う。婚約者は、自分の弱さに震えながらも、その小切手を受け取る。しかし、それを知った女の子は激怒し、一人去っていく。メロスは、これが正真正銘の恋であることを初めて知り、今までが、金で隠されていた偽りの人生であったと深く悩む。やがて、婚約者は事業に成功して、街に戻ってきた。一方、メロスは、全財産を捨て、ハンバーガーショップの女の子の返事を待っていた…。





オリーブの枝

上演日 1979年8月4日~28日

上演場所 池袋サンシャイン劇場

制作=梶容子、新井弘通 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 装置=内田繁 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 衣装=三橋いく代 マネージメント=久生実子、寺川知男

キャスト

柴田恭兵(浩兵)、三浦浩一(浩兵)、純アリス(アキコ) 坪田直子(少女)、峰のぼる(パパ)、国谷扶美子(ママ) 飯山弘章(シゲオ) 川船圭子(圭) 金井見稚子(エツコ)、小池真。、智子(ヒロシ) 北村易子(サチコ) 鈴木康友(ジュニア) 大塚晶子(アイコ) 茉理靖子(マリ)

ソング(作詞 作曲)

序曲「オリーブの木の下で」

「ROCK'N ROLLER SKATE」(東由多加 深野義和)

「アイスクリーム・ガール」(東由多加 深野義和)

「LIFE IS SPORTS」(東由多加 深野義和)

「TEN HOURS LOVE」(東由多加 深野義和)

「BUSTLING OF ROSES」(東由多加 深野義和)

「ROLLIN' DOWN」(東由多加 深野義和)

「バーボンハウス」(東由多加 下田逸郎)

「光のテーマ」(小椋佳 小椋佳)

「愛そうとして愛せない」(東由多加 深野義和)

「TOMORROW」(東由多加 深野義和)

「オリーブの枝」(小椋佳 小椋佳)

※レコードに収録されていた「オリーブの枝」のソロは舞台未使用。「BUSTLING OF ROSES」は、「薔薇のざわめき」と同曲。「TOMORROW」は、「BLOOD SWEET & TEARS」と同曲。

 ローラースケートをしながら、二人は出会った。男は、少女に、10時間だけの恋をしようと言う。別れのときが来て少女は、一緒についていくと言い出した。男は断る。問いつめる少女。男は、10年前、自分が育てたオリーブの枝を折ったある男を殺しに行くのだという。自分の生き様を、明日を切り開くために…。





哀しみのキッチン

上演日 1979年10月11日~1980年1月31日

上演場所 読売ホール、虎ノ門久保講堂他全国ツアー

制作=梶容子、新井弘通、久生実子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 装置=内田繁

振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 小道具=吉田雅江

キャスト

柴田恭兵(浩兵)、三浦浩一(浩兵)、純アリス(ヒトミ)、坪田直子(ナオコ)、峰のぼる(シェフ)、国谷扶美子(卵子)、飯山弘章(トシヒコ)、川船圭子(ヨシコ)、金井見稚子(キリコ)、小池真智子(マモル)、北村易子(サチコ)、鈴木康友(川崎)、大塚晶子(ナツコ)、霧生隆子(ミチコ)、名和利志子(カツコ)、村松明彦(コックA)、住吉弘次(コックB)、中嶋日登美(ウエイトレスA)、中野明美(ウエイトレスB)

ソング(作詞 作曲)

「ストリート・キッド」(東由多加 深野義和)

「シャム猫マーカス」(東由多加 深野義和)

「ポルシェ・スパイダー」(東由多加 深野義和)

「ピア・アンジェリ」(東由多加 深野義和)

「SCRAMBLED EGGS」(東由多加 深野義和)

「冬のピクニック」(東由多加 深野義和)

「胸に響く言葉」(東由多加 深野義和)

「FILM」(東由多加 深野義和)

「LIKE A HARD DAY'S NIGHT」(東由多加 深野義和)

「哀しみのキッチン」(小椋佳 小椋佳))

映画監督志望の男は、一人の女性コックに心を惹かれる。彼女を主演にして映画を撮りたいと考え始めるのだった。しばらくたったある日、男が映画会社に送っていた企画がボツになり、再び旅に行くことにする。停車場で別れを惜しむみんなと、そして撮ることができなかった心の中のヒロイン…。(パンフレットより)





二月のサーカス (後に『冬のサーカス』と改題)

上演日と上演場所  1980年2月22日~24日に後楽園球場テント、『冬のサーカス』として3月に大阪、名古屋

制作=梶容子、新井弘通、久生実子 作・演出=東由多加 音楽=深野義和、小椋佳 装置=内田繁 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 音響=実吉英一 演出助手=吉田雅江 舞台制作=シミズ舞台工芸 大道具制作=千曲舞台

キャスト

柴田恭兵(浩兵)、三浦浩一(コウジ)、純アリス(マリエ)、坪田直子(ナオミ)、飯山弘章(ヒロオ)、峰のぼる、国谷扶美子、川船圭子、金井見稚子、小池真智子、北村易子、鈴木康友、大塚晶子、霧生隆子、住吉弘次、村松明彦、中野明美、名和利志子、中嶋日登美、小野吉己、古城和孝、磯部邦弘 関根サーカスのみなさん

ソング(作詞 作曲)

「冬のピクニック」(東由多加 深野義和)

「陽気な綱渡り」(白石ありす 吉田拓郎)

「空中ブランコ」(東由多加 小椋佳)

「冬の祭り」(東由多加 小椋佳)

「世界はメリーゴーランド」(東由多加 小椋佳)※

「闘牛士と革命家」(東由多加 小椋佳)※

「二月のサーカス」(東由多加 小椋佳)

「ハンド・イン・ハンド」(阿木燿子 宇崎竜童)

※印の正式タイトルは不明

 「哀しみのキッチン」で映画を撮ると言って男が去って、2年後からこの物語が始まる。ヒロオとマリエがとうとう結婚し、キッチンでの仲間だけの披露パーティーに、男が祝福にやってきた。半年前からキッチンに勤めているコウジは、なぜかことごとく男と対立する。どうやらナオミに好意を持っているらしく、男とナオミのかつての恋のいきさつを感づいているらしいのだ。休日の日、みんなは2 年前の楽しいピクニックのことを思い出して、近くの遊園地に来ているサーカスを観に行こうとする。サーカスを観ているうちに、彼らは幻想の中でサーカスを演じ始める。彼らの心の内なるサーカスが終わると、コウジは男に、キッチンから出ていくように迫る。そして二人は、ナオミに対する愛、そして、それぞれの生き方の違いから激しく対立する。(パンフレットより)





冬のシンガポール 再演

上演日 1980年5月~7月

上演場所 新宿コマ劇場他全国ツアー

制作=新井弘通 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳 装置=内田繁 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 音響=実吉英一 衣装=T・K・B 舞台製作=シミズ舞台工芸 大道具製作=千曲舞台

制作助手=梶容子、吉田雅江 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(竜也)、三浦浩一(隆之)、坪田直子(しのぶ)、峰のぼる(老人)、国谷扶美子(花子)、飯山弘章(ヒロシ)、川船圭子(道代)、金井見稚子(ミチル)、小池真智子(ツバサ)、北村易子(ケイコ)、鈴木康友(サラリーマン)、大塚晶子(ツッパリ)、霧生隆子(ツッパリ)、住吉弘次(ツッパリ)、村松明彦(ツッパリ)、名和利志子(ツッパリ)、中嶋日登美(ツッパリ)

※ソング、ストーリーは初演版と同じ





霧のマンハッタン(映画作品)

上演日 1980年9月

上演場所 帝国ホテル、砂防会館他全国公開

制作=梶容子 監督=東由多加 音楽=小椋佳、大野克夫、小笠原寛 制作補=新井弘通、ウェスリィ・J・ジェンズビィ 振付=謝珠栄 撮影=坂本善尚

キャスト

柴田恭兵(寺岡一郎)、坪田直子(高木良子)、ティナ・ラッセル(リンダ)、峰のぼる(Mr.サイトー)、国谷扶美子(Mrs.サイトー)、エロール・サンディフォード(ジャンキー)、飯山弘章(ジュン)、鈴木康友(ジロー)、川船圭子(ヨーコ)、金井見稚子(京子)、デビット・スティマー(フレディ)、小池真智子(英)、北村易子(のり子)、大塚晶子(ケイ)、古城和孝(祐)

ソング(作詞 作曲)

「南十字星」(山川啓介 大野雄二)

「ハローアイランド」(山川啓介 大野雄二)

「マナイヤマシーナ」(山川啓介 大野雄二)

他2曲

(すべてBGM使用)

 寺岡一郎は、大学時代の恩師の娘、高木良子を捜して日本に連れ戻すことを目的に、マンハッタンに入っていく。写真に写っていた黒人の男の情報を得て、ついに良子を捜し出すが、彼女はかたくなに日本に帰ることを拒否する。一郎は良子を説得しながら、実は自分自身の生き方、失われつつある青春を追い求めていることに気がつく…。





心は孤独なポアロ

上演日 1980年12月~1981年3月

上演場所 浅草国際劇場他全国ツアー

制作=梶容子、新井弘通 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 装置=内田繁 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 音響=実吉英一 衣装=寺井由起子 舞台監督=吉田雅江 大道具制作=千曲舞台 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(西園寺三太郎)、古城和孝(西園寺三太郎)、坪田直子(島本銀子)、峰のぼる(有田)、国谷扶美子(西本百合子)、飯山弘章(石渡鉄夫)、鈴木康友(梨田)、川船圭子(加賀雅代)、金井美稚子(江夏弘)、小池真智子(大田秀男)、北村易子(湯本幸子)、大塚晶子(小川涼子)、霧生隆子(栗本忍)、名和利志子(槇原景子)、村松明彦(時田陽次)、磯部邦弘(少年)、小野吉己、中嶋日登美

ソング(作詞 作曲)

「天使伝説」(山川啓介 福井峻)

「愛のルーレット」(東由多加 深野義和)

「おれのあだ名はマシン・ガン」(山川啓介 深野義和)

「ピアニストを撃つな!」(東由多加 深野義和)

「憤りがあるうちならば」(小椋佳 小椋佳)

「裸のジョージ」(小椋佳 小椋佳)

「恋は殺人ゲーム」(山川啓介 深野義和)

「二度とない時間」(小椋佳 小椋佳)

「心は孤独な」(東由多加 深野義和)

「今」(小椋佳 小椋佳)

 自動車修理工の少年が、何者かによって殺害された。現場には、血塗られたジャンバーしか残っておらず、刑事たちもお手上げだった。そこへ颯爽と登場したのが名探偵西園寺三太郎。やがて捜査を進めていくうちに、島本銀子という謎の少女が現れる。三太郎と銀子によって、次第に解き明かされていく事件の全貌。いつしか2人の間に 奇妙な恋の気配がふくらみ始めているのに気づく。やがて、捜査線上に、一人の少年が浮かび上がってくる。ドラマは、殺人事件の背後にある孤独な少年たちの世界に踏み込んでいく…。





青春のアンデルセン

上演日 1981年8月1日~25日

上演場所 日生劇場

制作=梶容子、新井弘通、寺川知男 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、大野真澄 演奏=SPIRIT 装置=内田繁 舞台監督=福林裕之 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 音響=吉浪良一 衣装=向井正樹 大道具製作=俳優座劇場大道具製作部 小道具=萩原好峰 制作助手=北村易子 舞台監督=吉田聖江、犬石隆 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(アンデルセン)、藤田弓子(アンナ)、塩島昭彦(ハンス)、桐島ローリィ(クリスチャン)、坪田直子(ジェニー・リンド)、飯山弘章(ゴールド・シュミット)、峰のぼる(ヨナス・コリン、ヤーコプ・グリム、紳士、配達人)、川船圭子(ルイーゼ・コリン、洗濯女)、金井見稚子(コペンハーゲンの少年、コリン家の三女、侍女)、大塚晶子(小間使)、霧生隆子(メイド、町の人1)、村松明彦(ウィルヘルム・グリム、町の人2)、古城和孝(エドワール・コリン)、林邦応(パーティーの人)、茉理靖子(子供1)、峰花行(子供2)、小池真智子(祐介)、北村易子(手紙の少女)、名和利志子(真子)、磯部邦弘(桐夫)、小野吉己(志位郎)、十日市アイ(淳子、町の人3)、寺井由起子(紘子)、萩原好峰(アキオ)、水原ゆう紀(リボア・ヴォイクト)、友直子(コリン家の次女)

ソング(作詞 作曲)

「オープニング」(_ 大野真澄)

「醜いアヒルの子」(東由多加 大野真澄)

「うまい話」(小椋佳 小椋佳)

「モミの木は燃えつきてしまいましたよね」(東由多加 大野真澄)

「1825年のピクニック」(東由多加 大野真澄)

「ルイーゼ」(東由多加 大野真澄)

「エトワール」(東由多加 大野真澄)

「かかとの下は氷河の崖」(小椋佳 大野真澄)

「白鳥」(東由多加 大野真澄)

「地球から落ちた」(東由多加 大野真澄)

「心に空き地を」(小椋佳 小椋佳)

「即興詩人」(東由多加 大野真澄)

「マザー愛さないで」(東由多加 大野真澄)

「エンディング」(東由多加 大野真澄)

「21世紀」(東由多加 大野真澄)

 ハンス・クリスチャン・アンデルセンは、貧しい靴職人の家に生まれました。しかしアンデルセンは、歌手になることを夢見て、コペンハーゲンに旅立ちます。しかし、だれからも相手にされず、失意と絶望の内に日々が過ぎていきました。そんな折り、リボア・ヴォイクトと恋に落ちますが、彼女は結局他の男と結婚をします。イタリアへ渡った彼は、創作に目覚め、やがて母の死の知らせを聞きながらも、代表作となる「即興詩人」を書き上げます。批評家たちが非難する中、今度はジェニー・リンドと恋に落ちます。アンデルセンは、作家としての名声を築きながら、一方でリンドをベルリンまで追いかけていきます。大晦日の夜、リンドの家に招かれたアンデルセンは、そこで、リンドの恋人の弁護士ゴールド・シュミットとかち合います。アンデルセンの運命は…。(パンフレットより)

青春のアンデルセン

SHIRO

上演日 1981年11月7日~12月13日

上演場所 ラ・ママ・アネックスシアター

制作=梶容子、新井弘通 作・演出=東由多加 音楽=吉松隆 演奏=小田健二郎、今井啓之、牧野祐一、中村明一、小野雅司、榎本伸一 装置=内田繁 舞台監督=福林裕之 振付=謝珠栄 照明=海藤春樹 衣装=吉田聖江 音響=福沢光彦 大道具=NHK美術センター 宣伝パブリシティ=小田容子 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(四郎)、坪田直子(しのぶ)、峰のぼる(甚兵衛、老人)、飯山弘章(小左衛門)、川船圭子(八重)、金井見稚子(洋子)、小池真智子(剣)、磯部邦弘(進)、北村易子(茜)、大塚晶子(黒衣、美少女)、霧生隆子(弓)、名和利志子(少女)、村松明彦(七之助、サムライ1)、小野吉己(少年)、寺井由起子(娘)、十日市アイ(女房)、林邦応(サムライ2、使番)、萩原好峰(サムライ3)

ソング(作詞 作曲)

「民謡'82」(_ 吉松隆)

「三日月の歌」(東由多加 吉松隆)

「サムライ」(東由多加 吉松隆)

「剣舞」(_ 松崎由治)

「禅」(東由多加 吉松隆)

「故郷を遠く離れて(巡礼歌)」(東由多加 加藤和彦)

「ZEN」(東由多加 吉松隆)

「花づくし」(東由多加 下田逸郎)

「椿」(葉隠より 吉松隆)

「島原の子守歌」(日本民謡)

「SHIRO」(東由多加 吉松隆)

 東京の雑踏の中、おふくろのお守りを捜す四郎がいた。四郎が故郷の島原に帰って、もう一度お守りを授けてもらおうとしたとき、四郎たちは、1622年にタイムスリップする。訝しがるサムライたちのなかで、しのぶだけは四郎の言うことに真剣に耳を貸していた。しだいに、武士の時代に生きようと考える四郎に、サムライたちも理解し始め、ついに四郎は、自らも「島原の乱」に参加すると言う。サムライたちは、四郎の言う「島原の乱」の最期を信じ、死を覚悟する。そして、再度のタイムスリップを信じ、嬰児のSHIRO(天草四郎)を四郎に預けるのだった。四郎は、おふくろのお守りを持っていたしのぶにSHIROを預け、戦いに向かった…。



SHIRO(国内版初演)

上演日 1982年3月19日~4月

上演場所 渋谷パルコ PARTⅢ、大阪、京都、神戸、名古屋、福井、和歌山、静岡

キャスト(初演版出演者に以下を追加)

古城和孝(四郎)、佐野扶美子、湯上恵子、市瀬理都子

※スタッフ、ソング、ストーリーは初演版と同一

SHIRO

上演日 1982年5月11日~6月6日

上演場所 ワシントンケネディセンター・テラスシアター

※スタッフ、ソング、ストーリーは初演版と同一、キャストは前回と同一





ペルーの野球

上演日 1982年8月7日~10月24日、10月30日~11月21日

上演場所 WORKSHOP、シアターアップル、ラフォーレミュージアム赤坂 

制作=梶容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳 美術=内田繁 舞台監督=吉田聖江 振付=サラ・サフォード、謝珠栄 照明=海藤春樹 写真=池上直哉 制作補=小田容子 マネージメント=久生実子

キャスト

柴田恭兵(広岡太郎)、磯部邦弘(広岡太郎)、坪田直子(サチ)、飯山弘章(西本善太)、金井見稚子(江夏鳥子)、小池真智子(石毛トオル)、北村易子(原恵子)、大塚晶子(矢沢都)、霧生隆子(山沖町子)、村松明彦(東尾茂則)、名和利志子(福本マルコ)、古城和孝(三原竜夫)、小野吉己(小林守)、十日市アイ(松沼ユウ子)、林邦応(川上タツノリ)、萩原好峰(牧野オサム)、佐野扶美子(藤田元子)

ソング(全作詞作曲=小椋佳)

「9」

「北京のギャング」

「キッチンの窓」

「ただ暖め合うために」

「年の値段」

「いつか青空の下で」

「トライアングル」

「やれるもんならやってみな」

「たったひとりのベースボール」

「少女」

「ドラマに向けて」

「ペルーの野球」

「誰でもいいから」

「いつか青空の下で」

 夫は、ペルーの青い空の下で野球をやることを夢見ていた。妻は、この夫の奇妙な夢を許せないと思っているのだが、それでも2人は愛し合っていた。夫はペンキ屋、そして、彼のチームは、弱小の草野球球団であった。隣町のチームと、負けたらペルーに遠征することを断念するという賭けをしてしまった夫は、必死になってエースを見つけようとする。そんなとき、街角を口笛を吹きながらやってくる若い男に出会う。驚喜した夫は、若い男をアパートに当分泊めることにして、3人の共同生活が始まった。妻は「夢を見ることはきらいだ」と言う男と同感で、ついに夫に「なぜペルーに行きたいのか」問いただした。翌日の朝、妻は夫に、別れてくれるよう話をする…。





SHIRO 再演

上演日 1983年1月~2月

上演場所 全米ツアー

キャスト

古城和孝(四郎)、坪田直子(しのぶ)、林邦応(甚兵衛、老人)、飯山弘章(小左衛門)、金井見稚子(洋子)、小池真智子(剣)、磯部邦弘(進)、北村易子(茜)、大塚晶子(黒衣、美少女)、霧生隆子(弓)、名和利志子(少女)、村松明彦(七之助、サムライ1)、小野吉己(少年)、萩原好峰(サムライ3)、寺井由起子、十日市アイ

※ソング、ストーリーは初演版と同じ。





シェルブールの雨

上演日 1983年3月~4月

上演場所 簡易保険ホール他全国ツアー

制作=小田容子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、下田逸郎 振付=謝珠栄、前田清美

キャスト

秋川リサ、高沢順子、坪田直子、飯山弘章、金井見稚子、小池真智子、北村易子、大塚晶子、霧生隆子、村松明彦、名和利志子、古城和孝、磯部邦弘、小野吉巳、林邦応、萩原好峰、木之元亮

ソング(作詞 作曲)

「踊り子」(東由多加 下田逸郎)

「一時の再会」(小椋佳 小椋佳)

「I'm just a light man」(小椋佳 小椋佳)

「DO THE DANCE」(小椋佳 小椋佳)

「書けない作家」(小椋佳 小椋佳)

「レインコート」(作詞、作曲共に不明)

「誰のためのファッション」(小椋佳 小椋佳)

「LIKE A HARD DAYS NIGHT」(東由多加 深野義和)

「シェルブールの雨」(東由多加 下田逸郎)

「きれいなものが好き」(小椋佳 小椋佳)

「どうしてえこひいき」(小椋佳 小椋佳)

「哀しみの海」(東由多加 下田逸郎)

「ワンダフルコミュニケーション」(小椋佳 小椋佳)

「衣装をぬいで」(小椋佳 小椋佳)

「LIKE A HARD DAYS NIGHT」(東由多加 深野義和)

 踊り子ナナは失恋のたびに街を捨てて旅にでる。だが今度はただそれだけではなかった。自分を捨てた恋人の本棚から何気なく持ってきた本を読んで感動し、本を書いた作家を探そうと思い立ったからだ。





SHIRO 再演

上演日 1983年4月

上演場所 昭島市民会館、調布市民会館、町田市民会館

キャスト

古城和孝(四郎)、坪田直子(しのぶ)、林邦応(甚兵衛、老人)、飯山弘章(小左衛門)、金井見稚子(洋子)、小池真智子(剣)、磯部邦弘(進)、北村易子(茜)、大塚晶子(黒衣、美少女)、霧生隆子(弓)、名和利志子(少女)、村松明彦(七之助、サムライ1)、小野吉己(少年)、萩原好峰(サムライ3)、寺井由起子、十日市アイ、帯金由裕、山崎克史、石倉典幸、山賀教弘

※ソング、ストーリーは初演版と同じ。





日曜日のカイン

上演日 1983年6月~9月、12月

上演場所 WORKSHOP、ラフォーレミュージアム赤坂他全国ツアー

制作=小田容子、久生実子 原作=ダシール・ハメット 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、上田正樹、藤本憲一、下田逸郎 振付=前田清美 照明=海藤春樹 衣装=増田桂 写真=池上直哉

キャスト

柴田恭兵(ロニィ)、飯山弘章(ロニィ)、坪田直子(ボスの妻)、金井見稚子、小池真智子、北村易子(妹)、大塚晶子(ナツコ)、霧生隆子、村松明彦(高山)、名和利志子、磯部邦弘(竜也)、小野吉己(ギャングの子分、竜也)、林邦応(ギャングの子分)、萩原好峰(金)、八名信夫(ギャングのボス)

ソング

「ロニィ」(東由多加 上田正樹)

「ギャングのボス」(東由多加 下田逸郎)

「兄のバラード」(東由多加 下田逸郎)

「See you tomorrow」(小椋佳 小椋佳)

 元ボクサーのロニィは小さな街で自分のジムを持ちながら、弟の竜也をチャンピオンにしようと育てていた。街では女たらしでろくでなしと評判のロニィだったが、竜也はそんな兄を人一倍愛し、信頼しきっていた。そこにはそんな二人を慕い、街の暴走族や小説家志望の少女など様々な人たちが出入りしている。ロニィは街を取り仕切るヤクザのボスの奥さんと密会を重ねていたが、それがボスにばれたらしいとの噂が流れ、駆け落ちを余儀無くされる。そのためには大金が必要となり、ロニィ自らボスに竜也の八百長試合を申し出た。「今度の試合は、勉強のためにアウトボクシングに徹するんだ」。そう竜也に指示をするロニィ。まるでそれは愛する弟アベルを裏切り殺し、エデンの東に追いやられてしまうカインのように…。そして迎えた第3日曜日…。ロニィの言いつけ通り、どんなに打たれてもアウトボクシングを続ける竜也。しかし、それを見ていたロニィは居ても立ってもいられず思わず叫んでしまう。「立て、立つんだ!相手をぶちのめしてやれ!」。そんなことをすれば、自分が殺されてしまうと判っていながら…。





CHERRY WARS(桜んぼ戦争)

上演日 1984年3月~7月

上演場所 PARCOPART3他全国ツアー

制作=久生実子 作・演出=東由多加 音楽=下田逸郎、深野義和 装置=岡島茂夫 舞台監督=金子昭 音響=キッド 衣装=松山りく子 振付=前田清美 照明=海藤春樹 写真=池上直哉

キャスト

柴田恭兵(ビッグブラザー)、坪田直子(マザー)、飯山弘章(R-1)、村松明彦(R-2)、林邦応(R-3)、霧生隆子(R-4、瀧子)、鈴木康友(R-5、柿崎)、金井見稚子(薫)、小池真智子(夏彦)、北村易子(祐子)、大塚晶子(智)、名和利志子(利羅)、磯部邦弘(新)、小野吉己(太一)、萩原好峰(左京)

ソング

「Knock The Door」

「You are Monster」

「Sentimental Prince」

「Sweet Memorys ?8」

「Robot」

「練鑑ブルース」

「未来遊戯」

「地獄のビジョン」

「THE GOLDEN LION」

「CHERRY WARS」

「MORNING」

「未来遊戯」

※全作詞は東由多加、作曲の分担は不明。各曲の正式タイトルは不明。

 ビッグブラザー率いる「愛情の家」(THE HOUSE OF LOVE)は、若者の暴走を止めるべく、真の教育、本当の自由を与えることを方針に創設された。そこへ8人の若者が収容される。母親への反抗、教師への反抗…。やがて8人は、服従して自由を得るという「大人になるシステム」に慣れていく。しかし一人の少年が、幼い頃家族と一緒にした桜んぼ狩りを思い出したとき、ビッグブラザーたちもただの「大人」だということに気づくのだった。そしてついに脱走、超暴力の全面戦争に入った…。





哀しみのキッチン 再演

上演日と上演場所 1984年9月8日~9日、17日~18日 読売ホール、1985年2月、3月5~19日 WORKSHOP他全国ツアー

制作=久生実子 作・演出=東由多加 音楽=深野義和、小椋佳 装置=ビル・フェーガン 舞台監督=村松明彦 振付=謝珠栄 照明=フォーカス 衣装=MARCO 音響=富田純二、牧野典子 大道具制作=ビジュアル・スペース 写真=池上直哉

キャスト

柴田恭兵(浩兵)、金井見稚子(ヒトミ)、坪田直子(ナオコ)、鈴木康友(シェフ)、霧生珠香子(卵子)、飯山弘章(トシヒコ)、北野由美子(ヨシコ)、大塚晶子(キリコ)、小池真智子(マモル)、北村易子(サチコ)、神田雄次(川崎)、北野由美子(ナツコ)、室伏美紀(ミチコ)、名和利志子(カツコ)、石倉典幸(コック)、増田良夫(コック)、菅沼玲子(ウエイトレス)、深堀明子(ウエイトレス) 

※ソング、ストーリーは初演版と同一





失なわれた藍の色 再演

上演日と上演場所 1984年9月20日~21日、23日~25日 読売ホール、1985年2月、3月23~30日 WORKSHOP他全国ツアー

制作=久生実子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳 装置=ビル・フェーガン 舞台監督=村松明彦 振付=謝珠栄 照明=フォーカス 衣装=MARCO 音響=富田純二、牧野典子 大道具制作=ビジュアル・スペース 写真=池上直哉

キャスト

柴田恭兵(鉄兵)、坪田直子(あすか)、鈴木康友(マスター)、霧生珠香子(リリイ)、磯部邦弘(要助)、飯山弘章(輝彦)、名和利志子(レイコ)、金井見稚子(カナコ)、小池真智子(ジュン)、北村易子(町子)、林邦応(刑事)、萩原好峰(ダンサー)、大塚晶子(踊り子)、北野由美子(踊り子)、室伏美紀(踊り子)

※ソング、ストーリーは初演版と同一

ペルーの野球 再演

上演日 1985年4月4日~14日

上演場所 パルコ PART3

制作=久生実子 作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 装置=内田繁 舞台監督=村松明彦

振付=謝珠栄 照明=北裕宇記 衣装=MARCO

キャスト

磯部邦弘(広岡太郎)、坪田直子(サチ)、飯山弘章(西本善太)、金井見稚子(江夏鳥子)、小池健太(石毛トオル)、北村易子(原恵子)、大塚晶子(矢沢都)、霧生珠香子(山沖町子)、神田雄次(東尾茂則)、名和利志子(福本マルコ)、鈴木康友(三原竜夫・西本善太)、小野吉己(小林守)、北野由美子(松沼ユウ子)、林邦応(川上タツノリ)、萩原好峰(牧野オサム)、室伏美紀(藤田元子)

※ソング、ストーリーは初演版と同一





スーパーマーケットロマンス

上演日 1985年7月24日~8月13日

上演場所 ラフォーレミュージアム飯倉、ラフォーレ原宿

制作=SHOWER 作・演出=東由多加 音楽=深野義和 装置=Christiana Jensby、土屋ヒデル 舞台監督=村松明彦 振付=一の宮はじめ 照明=北裕宇記 衣装=MARCO 写真=佐々木身佳

キャスト

柴田恭兵(才蔵、ピーターパン、ガンマン)、飯山弘章(三十四、スーパーマン、ターザン)、金井見稚子(渚)、小池健太(土建屋、三好)、北村易子(銀子)、大塚晶子(通訳、女子大生、ジェーン)、霧生珠香子(おばあさん、ティーンカーベル)、名和利志子(未来)、磯部邦弘(佐助、才蔵、ピーターパン、ガンマン)、小野吉己(小助)、林邦応(甚八)、萩原好峰(十三、佐助)、室伏美紀(未来)、北野由美子(店員)、牧野典子(客)、深堀明子(客)、長戸勝彦(カマの助、十三)、皆川真澄(女子大生)、水谷敦(六郎)、平瀬ユカ(女子大生)、土屋浩(店員)、守章子(客)、箱田弘枝(女子高生)

ソング(全作詞作曲=小椋佳)

「ウェルカム・スーパーマーケット」※

「ハックルベリーフィンの冒険」※

「Where do I go」※

「Shall we dance」※

「時はロマンス」※

「心に空き地を」

※印の正式タイトルは不明

店長の才蔵が率いるスーパーマーケット「W・バンブー」では、店内の片隅に小説を置くことにした。するとこれが当たり、深夜、本を買い求め、冒険を夢見る者が殺到。未来は、ひそかに才蔵に恋しているのだが、才蔵のほうが未来をてんで問題にしていなかった。未来は、小説の世界から現れたガンマンによって、才蔵が過去に大きな傷を持ち、もうだれも愛さないことにしているということに気づく。ところで、店の外には毎日ブレイクダンスに興じながら、スターになることを夢見て、街を出ようとあせっている佐助という男がいた。そして、佐助がオーディションに合格して街を出ようと決めたときから、物語は悲劇へ変わる…

シシリアでダンス

上演日1986年7月~9月

上演場所中野サンプラザ、新宿厚生年金会館他全国ツアー

制作=北村易子 作・演出=東由多加 音楽=深野義和 装置=千曲舞台 舞台監督=村松明彦 振付=謝珠栄、岡田邦子 照明=高橋安広、松原暢子 音響=岩間知香子 衣装=MARCO 演出助手=斉藤礼子、渡辺久美子 制作補=岡本信夫 写真=佐々木身佳、滋野由美

キャスト

柴田恭兵(丈太郎)、大塚晶子(桜子)、萩原好峰(辰男)、磯部邦弘(潤一郎)、名和利志子(すみれ)、飯山弘章(政次郎)、坪田直子(雪)、金井見稚子(エトー)、北村易子(タミ子)、小池健太(太一)、室伏美紀(咲)、霧生珠香子(セツ子)、林邦応(岩城)、小野吉己(床屋)、北野由美子(愛)、長戸勝彦(健)、水谷敦(サブ)

ソング(作詞=東由多加 作曲=深野義和)

「Opening Dance」

「Love is lonely」

「Let's hopping CHICAGO」

「スイングしよう」

「Your last call」

「二人のチャールストン」

「こんな暗い夜は」

「Sing Hallelujah」

「カチューシャ可愛いや」

「あなたは見ていたのか」

「1920 Oh good days」

各曲の正式タイトルは不明

 父親の自殺を聞き、5人兄弟の長男の丈太郎は、4人を引き連れてシカゴに行くことにした。丈太郎は、マフィアとなり、生活を設計するつもりだった。そんなとき、同じ日本人移民の雪と恋に落ちる。丈太郎は、結婚したいと、雪の兄、政次郎に頼むが、マフィアには妹はやれないと断られてしまう。ある日、マフィアの攻防戦で三男の潤一郎が殺された。丈太郎は、相手マフィアの中に政次郎を見る。丈太郎は、雪への愛を感じながらも、政次郎へ復讐を誓うのだった…。





冒険ブルックリンまで

上演日 1986年11月( WORKSHOP、1986年12月3日~1987年4月19日(全国ツアー)、1987年 6月(WORKSHOPさよなら公演)

作・作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 振付=謝珠栄 美術=田辺尚志 照明=オフィスライン/久松有希 音響=東京音研、奥野明子 小道具=守章子、長谷川幸子 編曲=福井峻 振付指導=夏帆真樹 舞台監督=村松明彦 制作=北村易子、務台真紀 スタッフ=東レイ子、砂田智子、平島美由紀、国谷扶美子 写真=滋野由美

キャスト

飯山弘章(キング)、金井見稚子(杏)、小池健太(河童)、北村易子(ママコ)、大塚晶子(海子)、霧生珠香子(波子)、名和利志子(あずき)、磯部邦弘(銀次)、小野吉己(政宗)、萩原好峰(小杉)、室伏美紀(カオル)、北野由美子(ルイ子)、長戸勝彦(定)、水谷敦(梅之助) 

ソング(作詞 作曲)

「序曲」      

「海岸通り2丁目」(東由多加 深野義和)

「三文オペラ」(東由多加 深野義和)

「夜空と酒場」(東由多加 深野義和))

「約束の地」(東由多加 小椋佳)

「売れ残りのアドベンチャー」(東由多加 小椋佳)

「冒険ブルックリンまで」(東由多加 深野義和)

「恋人たちの終着駅」(東由多加 深野義和)

「君はスーパー・ラビット」(東由多加 小椋佳)

「ノックしないで会いに来い」(東由多加 小椋佳)

港町に一人の男がふらりと現れる。そこには廃船に独りぼっちで暮らしている少女や、浮浪者たち、結婚詐欺師、ヤクザとその情婦、そして舎弟などがいた。男は、若い頃放浪の果てに住んだことのあるブルックリンのことを想い出す。そこは現実の街では生きることのできない哀しい人間たちの吹き溜まりのような所だったが、男には人間が住むほんものの町に思えたのだった。しかし、彼らは立ち退きを迫られていた。地揚げをめぐって暗躍するヤクザたち。男は住人たちに、自分の住む町がいかに大切かを説き、もし町を失えば自分のように一生放浪して暮らすことになるのだと、立ち退きに反対するように説得する。怒ったヤクザは男にピストルを突きつける。





遠い国のポルカ

上演日 1987年11月5日~1988年3月29日

上演場所 

作・作・演出=東由多加 音楽=小椋佳、深野義和 編曲=瀬尾一三 振付=池令子 美術=田辺尚志 照明=オフィスライン、久松有希 音響=東京音研、奥野明子 衣装=MARCO 小道具=野村広幸、萱島尊 舞台監督=古茂田健二 演出助手=永山善太、古賀慎一郎 舞監助手=清水博司、安芸武司 大道具製作=千曲舞台工芸 制作=北村易子 スタッフ=東レイ子、砂田智子、平島美由紀、国谷扶美子 写真=黒崎彰、高島史於、中村光博

    

キャスト

柴田恭兵(幸村)、飯山弘章(島崎)、金井見稚子(ジジ)、小池健太、北村易子、大塚晶子、霧生珠香子、名和利志子(ジジ)、小野吉己、萩原好峰(横田)、北野由美子、長戸勝彦(マスター、幸村)、水谷敦(ジュン)、友愛里(カオリ) 

ソング(作詞 作曲)

「オーバーチュア」( - 深野義和)

「雨を歌う鳥のように」(東由多加 深野義和)

「歌うのはジジ、君さ」(東由多加 深野義和)

「5月のひばりに」(東由多加 深野義和)

「遠い世界で」(小椋佳 小椋佳)

「大人になる前に」(東由多加 深野義和)

「優しい回想」(東由多加 深野義和)

「生まれた朝に」(さがらよしあき 深町栄)

「遠い国のポルカ」(東由多加 瀬尾一三)

「君が人生の時」(小椋佳 小椋佳)

「See you tomorrow」(小椋佳 小椋佳)

※「乱気流」(庄司明弘 松田博幸)は本編未使用

 とある酒場に、自ら師弟関係を名乗る二人の男がいた。弟分のジュンは、この酒場にやってきた不良少年風の少女カオリに恋をする。内気なジュンは自分で告白できない。そんな折り、同じくこの酒場の常連客、島崎にカオリをとられてしまう。ジュンは兄貴にアドバイスを受け、金を持って街を離れるのがいちばんだと言われる。しかし、今度は島崎が、2人で逃げるのなら、カオリの過去の犯歴を警察にばらすと脅してきた。ジュンはカオリに一人で遠い街に行くんだ!と叫び、拳銃を島崎に向けた。止めに入った兄貴だったが、ジュンのため今度は自分が拳銃を掴んだ


第2期  

シアター365からの飛翔


1975年早春、音楽鑑賞団体「民音」がキッドに新作ミュージカルの上演を依頼。新たに柴田恭兵、坪田直子らをメンバーに加え、6月から『十月は黄昏の国』を上演した。この作品から音楽に小椋佳が参加、以後、キッドの中心的な作曲家として活躍した。この年の秋から冬にかけて、映画『ピーターソンの鳥』を制作、翌76年1月から自主上映を開始した。9月からは民音ミュージカル第2弾として『一つの同じドア』を上演。劇団の裏側を描いたドラマに東由多加自らが演出家役で出演した。


1977年1月には国谷扶美子以外の全メンバーを一新した『黄色いリボン』を再演。飯山弘章、名和利志子、純アリス、三浦浩一などがこの作品でデビュー、6月にはやはり過去の作品である『黄金バット』を再構成して上演、この作品で金井美稚子、川船圭子がデビューした。


夏から秋にかけてキッドのメンバーは新宿のはずれにあるビルの地下室を改装して「シアター365」と名付け、10月8日に『かれが殺した驢馬』でこけら落としを行った。この時期、キッドのファン層に大きな変化が現れた。


「次回作『冬のシンガポール』から、突然、異変が起こった。それは柴田恭兵が日本テレビの『大都会PARTⅡ』のレギュラー出演が決まったせいだ、といえるだろう。ある日ぼくはいつものように、新宿の歌舞伎町をぬけて、西大久保まで歩いた。劇場の前にセーラー服姿の女子学生が2、3人いた。次の日は10名、翌日は20名、(中略)そしてある日、女子学生たちが数百人、劇場をとりまいた。劇場の予約電話は向こう2カ月間満席を記録した。役者たちが、芝居が終わって劇場の外へ出ると、稲妻のようにフラッシュがたかれ、サインを求められた。

(東由多加著『愛を追い夢を追い 東京キッドブラザースの青春』講談社刊より抜粋)


「シアター365」では続けて『東京キッドPART2』(研究生第1回公演)、『十月は黄昏の国』と『一つの同じドア』の再演、『失われた藍の色』を上演、1年間で300ステージの芝居を打った。この時期に北村易子、大塚晶子、霧生多歓子らが入団。12月には武道館に八千人の観客を集めて『十二月の夢』を上演。この作品以降キッドの作曲家陣に深野義和が参加。


1979年2月1日、テレビ朝日系列でキッドのミュージカル・ドラマ『サラムム』が放映。このドラマのサントラ盤が東芝EMI内に新設されたキッド・レーベルより発売。以後82年までに9枚のLPと7枚のシングル盤をリリースした。

2月7日から3月まで『ハメールンの笛』、さらに5月からは『街のメロス』を全国で公演。8月に池袋サンシャイン劇場で『オリーブの枝』を一カ月上演した後、10月から翌80年3月まで『哀しみのキッチン』で再び全国ツアー。このツアーの最中に、関根サーカスとのジョイントで『二月のサーカス』を上演。この作品は3月に『冬のサーカス』と改題して大阪、名古屋公演を行った。この時期に4期研究生として小野剛民、磯辺弘が入団。


80年5月には『冬のシンガポール』の全国公演、9月にはニューヨークを舞台にした映画『霧のマンハッタン』を全国上映、12月から翌81年3月にかけて『心は孤独なポアロ』で全国公演を行った。また81年にはキッドの新人公演として『朝日のあたる家』も上演された。


81年8月から1カ月間は日生劇場で『青春のアンデルセン』を上演。11月には島原の乱を扱った時代劇ミュージカル『SHIRO』をラ・ママ・シアターで上演、大好評で迎えられ、翌82年と83年の2度にわたる全米ツアーが行われた。


1982年夏、キッドは原宿竹下通りに稽古場兼ミニ・シアターとしてWORK SHOPをオープン。こけら落としとして8月から10月まで『ペルーの野球』を上演。12月には第6期研究生卒業公演『ワークショップ白書』を上演した。


83年は『SHIRO』の全米ツアーからスタートし、3月からは再び秋川リサをゲストに迎えて『シェルブールの雨』の全国ツアー、6月から9月までは劇中歌の殆どない異色作『日曜日のカイン』の全国ツアーを行った。


84年は第7期卒業公演『地下鉄の少女』のWORK SHOP公演からスタート。またこの時期、第6期生を中心にコスモス'80を結成、『さよならイエスタディ』と『ぼくの好きなサローヤン』を上演した。3月から渋谷のパルコPART3で始まった『さくらんぼ戦争』は7月まで全国ツアーを行い、9月から翌85年3月まではキッド結成15周年記念として『哀しみのキッチン』と『失なわれた藍の色』の再演で全国ツアーを行った。


85年は『スーパーマーケット・ロマンス』と第8期卒業公演『コンドルは飛んでいく』、86年は『シシリアでダンス』と第9期卒業公演『ウインターナイトドリーム』、さらに新しく結成された「パンとサーカス」によって『Billy・ビリィ・BOY』を上演。11月から始まった『冒険ブルックリンまで』は、キッドの人気が全国区になってから一貫して主役を務めた柴田恭兵を欠いての全国上演となり、観客動員で苦戦する。結局、柴田恭兵は87年11月から翌88年3月までの『遠い国のポルカ』への出演を最後にキッドを離れた。


87年6月末にWORK SHOPは閉鎖され、代わって7月1日からは芝浦に新たな稽古場としてWATERがオープン。この年は第10期卒業公演『さよならはフェリーボートで』の上演と、パンとサーカスの第2回公演『皿の上のサーカス』が上演されたが、パンとサーカスはこの公演を最後に解散した。
























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